2004 年 35 巻 3 号 p. 213-218
今後の実習実施方略の参考とするため, 本学新卒業生199名に対し診療参加型臨床実習に関するアンケートを施行した. 卒業生は総じて参加型の意義を理解し, 約7割は実習に積極的に参加できていた. また, 参加型実習におおむね肯定的であったが, 批判的意見も持つ卒業生が22%に及んだ. 実習指導教員には積極的指導・話しやすさ・疾患に対する深い知識などが求められていた. 実習開始前の系統講義 (4年次) への出席状況の非常に悪かった卒業生では, 実習指導教員の積極的指導を望む率が有意に低下した. 指導教員の臨床経験年数は5年未満でも可とする意見が最多であった. 教育に対する教員の意識向上, FDの充実を今後も継続することが必要と考えられる.