医学教育
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日本の医学教育における変化と挑戦
Robert F. SABALIS椎名 久美子石井 秀宗柳井 晴夫奈良 信雄齋藤 宣彦
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2004 年 35 巻 4 号 p. 221-228

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抄録

米国における医師資格取得のための医学教育プログラムとして, 4年制大学教育終了後に入学する125校のメディカルスクール (MS), および, MSの約3分の1に配備されている高校卒業後から開始される医学教育 (PHM) プログラムがある.米国において, 医師の人間関係や患者に対するふるまいに対する失望が頻繁に報告されるようになり, 医学教育関係者は, 医師免許取得志願者に, 医師としての人格的にふさわしく行動する必要性が強調されるようになった. 1984年に, 医師の一般教育と医学部入試のためのプロジェクト報告書 (GPEPレポート) が出版された. このレポートは, MSで学ぶ学生がより活動的な学習, より統合された学習, より患者本位の学習を行う機会に触れることを保証するものであった.この米国の経験に鑑み, 著者は日本における医学教育の改善のために, 4年制大学教育に4年制のMSを上乗せする医学教育の改善を提唱し, それに伴い, MSへの入学試験の改善も提案している.

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