医学教育
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自己決定的な学習と地域立脚型クリニカル・クラークシップ
浜田 久之フリーマン リサ F.バティー ヘレン P.ブランケンシュタイン ハーベイ
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2006 年 37 巻 2 号 p. 67-76

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抄録

成人教育の根幹をなす自己決定的な学習 (self-directedlearning, 以下SDL) は, 北米の医学教育で中心的な役割を担っている. SDLはプレ・クリニカル・クラークシップから, クリニカル・クラークシップ (以下, クラークシップ), 研修医教育, その後の生涯教育におけるカリキュラムに多用されている. 本論文はSDLの概要を文献的に考察し, SDLをクラークシップに応用したトロント大学医学部家庭地域医学科の地域立脚型学習の例を紹介し, 最後にわが国の臨床実習へ3つの提案 (1. 学生の学習計画と学習する責任, 指導医の役割を明記した学習契約書の活用, 2. Information technologyによるフィードバックツールの開発を推進し, 実習における迅速なフィードバックの習慣化, 3. SDLを多用した臨床実習と地域の医師の生涯学習を組み合わせた地域立脚型クラークシップの促進) を行った.

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