医学教育
Online ISSN : 2185-0453
Print ISSN : 0386-9644
ISSN-L : 0386-9644
地域における医療関係職種学生合同実習から参加者が得たものは?
卒前医学教育における職種間連携の教育の意義
高屋敷 明由美藤井 博之大嶋 伸雄
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 37 巻 6 号 p. 359-365

詳細
抄録

個々の患者のニーズに対応するために, 職種間連携の必要性が指摘されている. われわれは, 職種間連携の教育を目的として, 自主的な参加者を対象に, 医療関係のさまざまな職種の学生合同の小グループで地域フィールドワークを行うプログラムを開発し, 経験を重ねてきた. 本研究の目的は, 本プログラムで参加者が何を得たかを明らかにすることである.
1) 2002年以降の参加者全員 (63名) から得られた本プログラムで学んだことに関する自由記載のアンケートを解析した. 専門の異なる研究者5名ですべての記載項目を抽出し, カテゴリー化を行った.
2) 医療関係各] 職種の役割や] 職種間連携の実際, 地域医療現場を知ることのほか, コミュニケーションの難しさ・重要性や参加者間の仲間意識の形成などのカテゴリーが抽出された.
3) 医療関係職種学生合同の地域基盤型実習は, 現場観察を通して各専門職種の役割や職種間連携の意義を考えるのと同時に, 他職種学生とのチームワーク形成についての学びが得られると示唆された.

著者関連情報
© 日本医学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top