医学教育
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筑波大学附属病院における膠原病リウマチ学のクリニカルクラークシップ
生物学的製剤投与実習に対する学生評価
伊藤 聡堤 明人真村 瑞子後藤 大輔松本 功住田 孝之
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2007 年 38 巻 5 号 p. 335-339

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抄録

筑波大学の5年生, 6年生の臨床実習では, 学生は診療録に記載をし, 経過表を作成, 回診でプレゼンテーションを行なっており, 従来型の教育よりも, より臨床に参加できるクリニカルクラークシップをめざしている. アンケートにより, 学生が膠原病グループのクリニカルクラークシップをどのように評価しているかと, インフリキシマブ投与実習導入の影響について検討した.
1) 2000年から2005年に筑波大学附属病院膠原病リウマチアレルギー内科で臨床実習を行なった学生に, アンケート調査を行なった. 2003年10月からは, 指導医のもと生物学的製剤 (インフリキシマブ: IFX) 投与実習を導入したので, その前後での比較も行なった.
2) IFX投与実習では, 点滴セットの準備, 薬剤の溶解, 採血, 点滴介助, 30分おきのバイタルチェック, 診療録への記載など一連の医療行為を行なうことで, 臨床手技を行なうことができたなど, 導入前と比較して良好な評価となった.
3) 劇的な治療効果を見ることで, 新薬の開発の進歩への驚愕や治療による患者の心理変化への共感など, クリニカルクラークシップならではの感想が多かった.

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