衛生動物
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Laelaps nuttalli の食餌ならびに血液摂取について
生沢 万寿夫米本 申一西尾 恭好青木 久
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1967 年 18 巻 1 号 p. 4-5

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抄録
大阪市内の流行性出血熱発生地区から捕獲した鼠類よりLaelaps nuttalliを分離し, 実験室内で食性と血液摂取の実験を行ない, 次の如き結果を得た.親ダニ及び第1, 第2若ダニは, 液体性の食餌としては, 油類(サラダ油)をよく摂食し, 固体としては固化した鶏卵黄をよく摂食した.又, 血液摂取実験では, ヘパリン等で非凝固性とした流動体では摂食せず, 人や鼠及び鶏等の血餅は, ダニの腸や盲腸にまで摂取して, これらの血餅は2〜3日で消化された.幼ダニは食餌ならびに血液は摂取しなかつた.又, 本ダニは人や動物の無傷の皮膚からは吸血しなかつた.
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© 1967 日本衛生動物学会
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