ミルクサイエンス
Online ISSN : 2188-0700
Print ISSN : 1343-0289
ISSN-L : 1343-0289
原報
Lactobacillus plantarumを用いて調製した発酵乳の生理機能III
過剰用量摂取時における安全性についての検討
戸羽 正道木村 靖浩藤井 康弘清水 精一川口 信三中澤 勇二
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 50 巻 1 号 p. 11-15

詳細
抄録

 健常成人男女11名(男性6名, 女性5名:平均年齢30±9歳)を対象に, Lactobacillus plantarum ONC141株を用いて調製した市販発酵乳Mの過剰用量(600 ml/日)を, 6週間継続して摂取させた時の血液生化学指標および排便状況に及ぼす影響を検討した。健常成人男女10名に牛乳を同量摂取させた場合を対照とした。
 1日600 mlの発酵乳Mの継続摂取に伴い, 血清総コレステロール値が摂取4週目に有意に増加した。しかしこの変動は一過性であり, 牛乳摂取の場合と同様の変動であった。他の血液生化学指標についても牛乳摂取の場合と同様に変化しなかった。発酵乳摂取に伴い総排便回数の1.9%に下痢を認めたが, その頻度は牛乳摂取群(6.3%)に比べて有意に少ないものであった。排便回数, 糞便容量, 糞便の硬さについては発酵乳群および牛乳群とも変動しなかったが, 排便時の爽快感については発酵乳群で改善する傾向を認めた。その他, 試験期間中の被験者の自覚症状に問題となるものは認めなかった。
 以上の結果から, 本発酵乳を過剰用量継続摂取させた場合においても, 牛乳摂取の場合と同様に, 安全性が高いものと考えられた。

著者関連情報
© 2001 日本酪農科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top