ミルクサイエンス
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原報
Thermus属β-グルコシダーゼを用いてのラクトースからの転移オリゴ糖の調製と主要糖質のNMR解析
秋山 久美子高瀬 光徳齋藤 忠夫小此木 成夫
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2001 年 50 巻 1 号 p. 7-10

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抄録

 高度好熱性細菌Thermus属Z-1株由来のβ-グルコシダーゼは基質特異性が広く, 強いβ-ガラクトシダーゼ活性を有している。本酵素を用いて, 高温で高濃度のラクトースを分解した際に, 糖転移反応によって生成する転移オリゴ糖の化学構造解析を1H-NMRによって分析した。
 0.88Mラクトース溶液(pH7.0)にβ-グルコシダーゼを1.4 U/ml添加し, 70℃, 120分間反応させて転移オリゴ糖を調製した。この分解液から, ゲルろ過(バイオゲルP-2) とペーパークロマトグラフィーにより分画して1H-NMRに供した。その結果, 三糖では主として3'-ガラクトシルラクトース (GL) が, その他6′-GLも転移合成されていたが, 4′-GLは確認されなかった。これらの結果より, Thermus属細菌Z-1株由来のβ-グルコシダーゼは, 主としてβ1-3結合したガラクトオリゴ糖を転移合成するのが特徴と考えられた。

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© 2001 日本酪農科学会
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