ミルクサイエンス
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異なる飼養条件および殺菌条件で生産された牛乳の味認識装置による識別評価
三谷 朋弘朝隈 貞樹上田 靖子内田 健治川村 周三上田 宏一郎秋山 典昭
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2021 年 70 巻 1 号 p. 14-21

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抄録

 乳牛に対する飼養条件は乳成分に強く影響する。しかしながら,乳牛の飼養条件の違いが牛乳の味に及ぼす影響については知見が限られる。そこで,本研究では,飼養条件の異なる酪農家および殺菌条件の違いを味認識装置が識別可能かを評価することを目的とした。4戸の酪農家(Farm A, B, and C:放牧飼養,Farm D:舎飼い飼養)から生乳を採取し,生乳を含む4種の殺菌処理(生乳,UHT, HTST-ホモジナイズ,HTST-ノンホモジナイズ)し,16種の牛乳について評価した。この試験を3回実施し,6プローブを装着した味認識装置を用いて計48サンプルの牛乳サンプルの味を評価した。味認識装置による味評価値を用いた判別分析の結果から,それぞれの農家の牛乳は正確に識別可能であった(R2=0.619 and Q2=0.488,正答率=91.7%)。また,殺菌処理間の違い(HTST vs. UHT)も正確に識別可能であった(R2=0.601 and Q2=0.252,正答率=91.7%)。しかし,生乳とHTSTの違い,ホモジナイズの有無の識別は難しかった。

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© 2021 日本酪農科学会
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