Medical Imaging Technology
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IFMIA 2011 関連,JAMIT 2011 関連の査読付き論文<研究論文>
T2緩和時間の角度依存性を用いたコラーゲン線維のMRイメージング
井村 誠孝徳井 隆博大口 諒田畑 慶人石垣 陸太黒田 嘉宏藤原 一央大城 理
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2011 年 29 巻 5 号 p. 259-266

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抄録

人体最大の腱であるアキレス腱の断裂は,外傷において頻度の高いものであり,発生により日常生活が著しく困難になるため,断裂の予兆の検出が期待されている.本研究では,腱や靭帯の軽微な損傷を,複数のMR(Magnetic resonance)画像を用いることにより非侵襲的に定量化し画像化する手法を開発する.MR画像において,腱や靭帯を構成するコラーゲン線維配向が静磁場に対してなす角が55度付近になると高信号を発生するMagic Angle Effect現象(MAE)に着目する.臨床現場ではMAEは診断の障害となるアーチファクトとして扱われているが,本研究では撮像環境をコントロールしてMAEを意図的に発生させ,その角度依存性を計測する.複数のMR画像に対する画像処理と理論モデルのあてはめによりMAEの発生度合いを定量化することで,コラーゲン線維の配向の乱れを画像として可視化する.

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© 2011 日本医用画像工学会
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