Medical Imaging Technology
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研究論文
単眼腹腔鏡映像からの奥行き推定を利用した術具セグメンテーション
鈴木 拓矢道満 恵介目加田 慶人三澤 一成森 健策
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2022 年 40 巻 5 号 p. 241-248

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抄録

腹腔鏡下手術の手術支援システムでは,手術の安全性向上のために,腹腔鏡映像に映る術具領域の正確な抽出が必要である.近年ではFCN(Fully Convolutional Network)を用いた術具領域抽出手法が効果を上げている.色情報に加えて奥行き情報をFCNが学習することで,腹腔鏡映像に映る術具領域の抽出精度が向上すると報告されている.本研究では,pix2pixにより単眼腹腔鏡映像から奥行きを推定し,推定した奥行き情報と色情報をU-Netにより学習することで,術具領域抽出の精度向上を目指す.実験では,MICCAI 2017のロボット器具データセットを使用した.1,800枚の画像に対して4分割交差検証を行った結果,平均IoUが88%,平均Dice係数が93%となった.推定した奥行き情報を学習に追加することで,過抽出が低減し,平均抽出精度が向上した.

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© 2022 日本医用画像工学会
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