Papers in Meteorology and Geophysics
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Print ISSN : 0031-126X
原著論文
P波初動極性を用いた発震機構解の自動決定処理
中村 雅基
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2002 年 52 巻 3+4 号 p. 81-94

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抄録

 自動的に、P波の初動極性を取得し、発震機構解を決定し、十分な精度で発震機構解が決定できているか否かを判別する手法を提案した。P波の初動極性を取得する際には、まず、ベッセルバンドパスフィルタを適用し、次に、ARモデルを用いてP波の初動到達時を得、ARフィルタを適用した。発震機構解の決定には、グリッドサーチによる手法を用いた。十分な精度で発震機構解が決定できているか否かを判別するために、解の安定性、過去に発生した地震の発震機構解等から総合的に判断し、発震機構解の決定精度の評価を行った。気象庁によって読みとられた初動極性の70%が、本手法を適用することによって得られた。また、両者でくい違った験測を行っているのは全体の3.5%以下であり、十分な精度で初動極性の自動験測が行われた。さらに、本手法を適用することにより、気象庁で発震機構解が得られた地震の2.8倍以上の地震について、決定精度の良い解を得ることができた。M<2の内陸浅発地震やMが決定されていないような小さな深い地震でも、十分な精度で発震機構解が決定できることもある。本手法を適用することにより、十分な精度で効率的に発震機構解を決定することができる。

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© 2002 気象庁気象研究所
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