日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
居住制限区域で原木栽培したシイタケLentinula edodesの子実体および胞子紋のオートラジオグラフ
山口 敏朗石井 慶造荒井 宏大沼 透松山 成男寺川 貴樹新井 宏受
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2015 年 23 巻 3 号 p. 125-129

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抄録

2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故で放射性同位元素汚染した居住制限区域で,汚染していた原木を用いて露地栽培したシイタケの子実体および胞子紋のARGを作製した.被検シイタケの子実体および胞子紋のARGは形状に一致し,デンシティは傘の辺縁部に向かって高くなった.さらに,被験シイタケの子実体および胞子紋のγ線スペクトルから134Csおよび137Csを定量した.134Csおよび137Csの比放射能は,傘の辺縁部で65,302および250,920Bq/kg,柄の接合部で13,491および57,554Bq/kgを示し,子実体で偏在していることが示唆された.さらに,採取してから3日後に放出された胞子の134Csおよび137Csの比放射能は,122,072および629,140Bq/kgを示し,子実体に比較して高かったことから,子実体に分布していた放射性Csが胞子に移行したことが考えられた.

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2015 日本きのこ学会
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