Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan
Online ISSN : 2185-4378
ISSN-L : 1345-3769
超音波噴霧凍結乾燥法により調製したアパタイト-ジルコニア複合粉体の焼結性
板谷 清司秋山 和代相澤 守F. Scott HOWELL岡田 勲
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 7 巻 286 号 p. 194-202

詳細
抄録

水酸アパタイト (Ca10 (PO4) 6 (OH) 2;HAp) および塩素アパタイト (Ca10 (PO4) 6 (OH) 2;CAp) と正方晶ジルコニア (TZP;3mol%Y2O3固溶) の複合粉体を二種類の超音波噴霧凍結乾燥法 (USFD), すなわちシングルノズル法 (SN-USFD) とダブルノズル法 (DN-USFD) によって調製した.SN-USFD法では, (i) 0.50mol・dm-3Ca (CH3COO) 2および0.30mol・dm-3PO (OCH3) 3の混合水溶液と, (ii) 1.00mol・dm-3ZrOCl2および0.0619mol・dm-3YCl3の混合水溶液をそれぞれ超音波噴霧凍結乾燥させた.これらの凍結乾燥粉体を仮焼してそれぞれHApとTZPを調製したのち, 両者を機械的に混合して複合粉体を調製した.DN-USFD法では, 上記の二種類の水溶液を超音波発振器によって同時に試料室内に噴霧し, 凍結乾燥させた.この凍結乾燥した粉体を950℃で1時間か焼すると, CAp-TZP複合粉体が得られた.SN-およびDN-USFD法由来の2~ 80mol%TZP含有成形体を1100℃, 1時間ホットプレスすると, 相対密度は約95%になった.これら二種類の方法で調製した粉体から作製した複合焼結体にはいずれもHAp, TZPおよびそれらの反応生成物が含まれていた.SN-USFD由来の焼結体の場合には約0.5μmの大きさの結晶粒が均質に充填していたが, DN-USFD由来の焼結体の場合には1~2μmの結晶粒の間に0.5μm以下の微細な結晶粒が分散しており, 両焼結体の微細構造に大きな違いが認められた.

著者関連情報
© 無機マテリアル学会
前の記事 次の記事
feedback
Top