マイコトキシン
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Research Papers
ナイジェリアにおけるゼアラレノンと T-2 トキシンによるとうもろこし汚染とヒトへの暴露
Clement G. AFOLABI Ephraim J. A. EKPORanajit BANDYOPADHYAY
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2013 年 63 巻 2 号 p. 143-149

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抄録

 とうもろこしはナイジェリアで栽培,消費されている最も重要な穀物のひとつである.3 つの農 業生態学的地帯(AZE)における13 の市場から食用のとうもろこし104 検体を集め,ELISA 法に よってゼアラレノン(ZEA)とT-2 トキシン(T-2)レベルを測定した.とうもろこしのZEA 汚染 は50 μg/kg 未満から196 μg/kg までの範囲であった.ZEA は37% のとうもろこしから検出された が,この中の3.8% だけがEU における未加工穀物100 μg/kg に対するZEA の上限値を超えた.T-2 は36% のとうもろこしから検出された.汚染の幅は7.5 μg/kg 未満から29 μg/kg であった.現在 EU ではT-2 に対する規制値を設けていない.全検体の17% にあたる18 検体から両トキシンが検 出された.AEZ 別にこれらのトキシン分布を見てみると,南ギニアサバンナ地帯(SGS)において 最も多くのサンプルを収集したにもかかわらず,派生サバンナ地帯(DS)では他の二つのAEZ に 比べて,ZEA で50%,T-2 で38% 多く陽性検体が検出された.

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© 2013 日本マイコトキシン学会
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