2次元ランダムチョイス法の安定化
1989 年 8 巻 2 号 p. 140-149
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1989 年 8 巻 2 号 p. 140-149
ランダムチョイス法は1次元圧縮性流れを比較的粗い格子点で精度良くシミュレートすることができる.しかし, 2次元以上の流れに適用すると, 壁面近傍等に強い不安定ノイズが発生して, それが流れ場全体に伝播する.そこで従来は数値粘性を導入して安定化がはかられていたが, この方法では粘性の大きさを制御できないので, 過度の粘性によって解の精度を大きく低下させる.この論文ではランダムチョイス法の特徴を活かして確率的数値粘性という考え方を導入する.こうすると数値粘性の大きさを自由に制御できる.この確率的数値粘性による計算例を示して, 従来の方法によるものと比較する.
