日本内科学会雑誌
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医学と医療の最前線
メタボリックドミノとCKD
伊藤 裕
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2011 年 100 巻 1 号 p. 191-198

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抄録

肥満,インスリン抵抗性を基盤にメタボリックシンドロームが生じ,その合併症として,慢性腎臓病(choronic kidney disease:CKD)が起こり,CKDは心血管病発症につながる(心腎連関).この一連の流れは,「メタボリックドミノ」として捉えられる.メタボリックドミノの上流から下流にいたるまで,その病態生理にレニンアンジオテンシンアルドステロン系が連続的に関与する.CKDにおいて血中アルドステロン濃度は上昇し,インスリン抵抗性の増悪に寄与していると考えられる(腎性インスリン抵抗性症候群).またメタボリックドミノにおいて認められる難治性高血圧症の発症に,ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与している可能性があり,我々はこうした病態を,「ミネラルコルチコイド受容体関連高血圧症」とよんでいる.メタボリックドミノの治療においてはこうした病態を考慮した戦略の構築が望まれる.

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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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