日本内科学会雑誌
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医学と医療の最前線
薬剤性肺障害の最前線
齋藤 好信弦間 昭彦
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2011 年 100 巻 1 号 p. 199-207

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抄録

薬剤性肺障害は,呼吸器専門医のみならず,広く臨床医に認識されるようになった重要な疾患である.これまで薬剤性肺障害の診療には様々な問題が存在し,正確な実態把握の困難さ,診断の不確実性などのほか,リスク因子,適切なマネージメントなどは情報が不足していた.現在も解決すべき問題は多いが,最近の進歩として,新薬に関しては製造販売後の全例調査などを通じて,薬剤性肺障害の発現状況が正確に把握されるようになった.結果として,リスク因子の解明とデータに基づいた適正使用が推進され,成果が得られてきている.また,薬剤性肺障害は外国人と比較して日本人に発現が多いことがいくつかの薬剤で示されている.日本人に発現が多い理由は未だ不明であるが,遺伝子解析などの研究が進められており,その成果に期待が寄せられている.今後さらに薬剤性肺障害の病態について研究が進められ,薬剤性肺障害の発現を可能な限り予防することが望まれる.

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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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