2011 年 100 巻 10 号 p. 2902-2909
メトトレキサート(MTX)は葉酸代謝を阻害することにより核酸・蛋白合成を抑制する免疫抑制薬である.関節リウマチ(RA)治療においては,第1選択薬でありanchor drugと位置付けられている.2011年2月に公知申請が承認され,週16mgまでの増量が可能となったことを契機に,日本リウマチ学会はMTX診療ガイドラインを策定し,MTXの適正な使用法を示した.RA以外でも全身性エリテマトーデス(SLE),炎症性筋疾患,血管炎症候群や成人Still病など様々なリウマチ性疾患の難治性病態の治療に適応外薬として使用されている.