日本内科学会雑誌
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今月の症例
高次機能障害・脳波異常を認め,肺癌術後改善を認めた傍腫瘍症候群の1例
奥野 圭祐大原 麻耶石黒 太郎佐藤 友英山崎 智久融 衆太前 素直小林 高義大野 玲
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2011 年 100 巻 10 号 p. 3041-3043

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抄録

症例は,65歳,男性.呂律障害・健忘を伴う意識消失発作を繰り返し,脳波において高振幅δ波・sharp waveを認めた.同時期に胸部X線で認められた肺腫瘍に対し,下葉切除術を施行した.病理診断は大細胞神経内分泌腫瘍(LCNEC)であった.術後,意識消失発作,呂律障害,健忘症状は消失し,脳波異常も改善を認め,LCNECによる傍腫瘍症候群の稀な1例と考えられた.

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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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