日本内科学会雑誌
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I.話題の感染症への対処法
4.薬剤耐性マイコプラズマ
成田 光生
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2013 年 102 巻 11 号 p. 2823-2830

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抄録

マイコプラズマは自立増殖可能な最小生物であり,菌体内ではプラスミドのような外来の遺伝子が機能しない,リボソームのオペロンが1組しか存在しない,など様々な生物学的特性を有する.このためマイコプラズマの薬剤耐性菌には耐性機構がリボソームの遺伝子変異のみである,感受性菌よりも増殖が遅い,などの特徴がある.その治療に関しては耐性菌を作らぬよう,成人におけるキノロンの使用は極力控えられることが切に望まれる.

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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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