日本内科学会雑誌
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今月の症例
急性骨髄性白血病に対して同種骨髄移植後,24年経過してドナー由来のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を発症した1例
金森 貴之粥川 哲菊池 隆希戸谷 治仁宮村 耕一伊藤 雅文片岡 孝江
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2013 年 102 巻 3 号 p. 721-723

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抄録

症例は41歳,男性.急性骨髄性白血病に対し,17歳時に姉から同種骨髄移植を受けた.24年の寛解期間の後,41歳時にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を発症した.病理標本の異性間FISH検索により,ドナー細胞由来のリンパ腫であることが示された.診断後,化学療法により寛解を維持している.造血幹細胞移植後,長期寛解を経てドナー細胞由来の悪性リンパ腫を発症した本例は極めて稀な症例と考えられた.

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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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