日本内科学会雑誌
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I.診断法
4.ネフローゼ症候群
丸山 彰一
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2013 年 102 巻 5 号 p. 1098-1104

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抄録

平成23年にネフローゼ症候群の新しい診断基準が公表された1).①高度の蛋白尿(尿蛋白排泄量3.5 g/日以上)の持続と②低アルブミン血症(血清アルブミン値が3.0 g/dl以下)のふたつが必須条件である.改定のポイントは,従来の低蛋白血症を低アルブミン血症に変更したこと,および蓄尿がない場合に随時尿の結果も参考にするとした点にある.疾患各論としては,微小変化型ネフローゼ症候群におけるCD80,巣状糸球体硬化症における可溶性ウロキナーゼ受容体,膜性腎症における抗ホスホリパーゼA2受容体抗体を取り上げた.これらは新たな診断マーカーとして期待されている.

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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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