日本内科学会雑誌
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今月の症例
リンパ節穿刺液のPCRにて診断したcat-scratch-diseaseの親子発症例
飯島 弘之神宮 大輔生方 智庄司 淳渡辺 洋高橋 洋
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2013 年 102 巻 8 号 p. 2043-2045

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抄録

cat-scratch-disease(CSD)はネコからの引っ搔き傷や噛み傷を契機としたBartonella henselaeの感染により成立する動物由来感染症である.症例は発熱と圧痛を伴うリンパ節腫脹で発症した17歳と50歳の親子で,通常の病理学的検査や培養では診断に至らなかった.発症の半年前からネコを飼っていた病歴からCSDを疑い,リンパ節穿刺液の残存検体を用いたpolymerase chain reaction(PCR)法を施行して陽性が確認できた.

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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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