日本内科学会雑誌
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III.診断と治療
6.再生不良性貧血
中尾 眞二
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2014 年 103 巻 7 号 p. 1631-1638

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抄録

後天性再生不良性貧血(再不貧)は末梢血でのすべての血球の減少(汎血球減少)と骨髄の細胞密度の低下(低形成)を特徴とする曖昧な疾患群であるが,その多くがT細胞を標的とする免疫抑制療法によって改善することから,一種の自己免疫疾患と考えられている.再不貧の病態研究の過程で見いだされた「免疫病態の存在を反映するマーカー」は,類縁疾患の骨髄異形成症候群や巨核球減少性血小板減少症でもしばしば見いだされることから,これらは同じ機序によって起こる自己免疫性骨髄不全の一群と考えられる.慢性的な血小板減少症や,血小板減少を含む2血球系統以上の血球減少症をみた場合にはそのようなマーカーを積極的に利用することにより,T細胞を介した免疫異常が病態に関与しているか否かを判定し,免疫病態が関与している場合には診断名にこだわることなく積極的に免疫抑制療法を行うことが望ましい.

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© 2014 一般社団法人 日本内科学会
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