2014 年 103 巻 8 号 p. 1765-1771
長寿社会を背景に高齢者が急増する一方,医療の目標は今や個々のQOL(quality of life)維持・向上に設定されている.しかし,加齢現象が進行する中で,これに多臓器の障害が加わった複雑病態で膨れ上がった高齢者を疾患単位で診るだけではこの目標を達成できない.高齢者を診るにはトータルケアが不可欠で,その礎となるのが高齢者総合的機能評価(comprehensive geriatric assessment:CGA)である.そこでその評価のために記憶術を用いて開発されたCGA簡易版「Dr. SUPERMAN」を紹介する.