2014 年 103 巻 8 号 p. 1935-1938
ループスアンチコアグラント低プロトロンビン血症症候群(lupus anticoagulant-hypoprothrombinemia syndrome:LA-HPS)はLAにプロトロンビン欠乏を合併した疾患であり,血栓症だけでなく,重篤な出血を来たすことがある.症例は74歳女性.大球性貧血の精査目的に入院し,凝固検査にてAPTT延長を認めた.複数の凝固因子活性の低下とLA陽性からLA-HPSと診断した.同時に,橋本病,成人T細胞白血病リンパ腫(adult T-cell leukemia/lymphoma:ATL)(くすぶり型)も合併していることが判明した.