2015 年 104 巻 2 号 p. 275-281
腎交感神経焼灼術(renal denervation:RDN)と経皮的腎血管形成術(percutaneous transluminal angioplasty:PTRA)は高血圧治療のデバイスを使った治療である.RDNについては,ヨーロッパを中心に盛んに行われているが,薬物治療と比較した試験で有用性が示されなかったため,現在,本邦での導入は進んでいない.PTRAも同様に,薬物治療と比較し有用性が示された試験はないが,現在,臨床現場では行われている治療である.重要なのは,両者とも適応をしっかり見極めることであり,究極の個別療法である.