日本内科学会雑誌
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今月の症例
シベンゾリン中毒を同薬の負荷試験で確定診断できた1例
森下 佳穂豊嶋 敏弘佐野 直子原田 博基大澤 途代渡辺 耐半田 満里子小澤 佳広松永 勇人
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2015 年 104 巻 2 号 p. 302-304

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抄録

シベンゾリンは中毒域に達すると膵β細胞におけるKATPチャネルを阻害するため,スルホニルウレア(sulfonylurea:SU)薬と同じ機序で免疫活性インスリン(immunoreactive insulin:IRI)分泌亢進効果をもたらし,低血糖発作を起こす1,2).本症例ではくり返す低血糖発作を主訴に来院した高齢者に対し,処方内容からシベンゾリン中毒を疑い,同薬の負荷試験でIRI分泌亢進が確認できたので確定診断とした.

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© 2015 一般社団法人 日本内科学会
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