日本内科学会雑誌
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I.疫学が示す臨床へのインパクト
宮城 琢也竹原 徹郎
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2016 年 105 巻 1 号 p. 9-14

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抄録

非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease:NAFLD)は,肥満との関連が強く,肥満人口の増加に伴い有病率が増加している.日本では,NAFLD有病率は30%程度と報告されており,男性が女性よりも高頻度で,特に中年層の男性,閉経後高齢層の女性で頻度が高い.慢性肝疾患の中でも最も高頻度な肝疾患とされ,肝硬変や肝癌に占める割合が今後増加することが予想される.メタボリックシンドロームや食生活との関連も疫学的に示唆されている.また,小児NAFLDへの注意も必要である.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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