日本内科学会雑誌
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II.各論
3.CKDと脳血管疾患
鶴屋 和彦
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2016 年 105 巻 5 号 p. 825-833

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抄録

慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は脳血管疾患の重大なリスクであり,高血圧,脂質異常症,心房細動,貧血治療などの関与が指摘されている.したがって,脳血管障害の予防にはこれらの危険因子を良好に管理することが重要であるが,心房細動合併例に対する抗血栓療法については,非CKD例と対応を変える必要性が示唆されている.発症後の治療についても,CKD患者における血栓溶解療法や血管内治療の予後は不良であり,その適応決定には慎重な姿勢が求められる.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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