日本内科学会雑誌
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今月の症例
胃癌術後13年で発症し,急激な経過をたどった播種性骨髄癌症の1例
松井 將太岡田 俊彦柿本 一城能田 貞治川上 研里見 英俊江頭 由太郎廣瀬 善信井上 拓也樋口 和秀
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2016 年 105 巻 8 号 p. 1435-1442

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抄録

68歳,男性.13年前に胃癌で幽門側胃切除術が施行されている.背部痛,ALP著明高値,骨シンチグラフィーでのsuper bone scan像から転移性骨腫瘍と診断した.上部消化管内視鏡検査では局所再発を認めず,播種性骨髄癌症を疑ったが,播種性血管内凝固による全身状態の悪化で死亡した.剖検により胃癌の骨髄転移による播種性骨髄癌症と確定診断した.胃癌術後は播種性骨髄癌症の発症に注意する必要がある.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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