日本内科学会雑誌
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IV.急性骨髄性白血病の分子標的治療
清井 仁
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2018 年 107 巻 7 号 p. 1294-1300

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抄録

がん細胞における分子病態の解明とともに,多くの分子標的薬が臨床応用されている.急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia:AML)の発症・進展に関与するdriver変異が同定され,これらdriver変異を標的とした多くの阻害薬や抗体治療薬の開発が進められてきたが,長年,臨床応用に至らずにいた.2017年になり,FLT3(Fms-like tyrosine kinase 3)阻害薬,IDH(isocitrate dehydrogenase)2阻害薬等複数の標的治療薬剤が米国FDA(Food and Drug Administration)で認可される等,ようやくAMLに対する分子標的治療が実用化され,治療成績の向上が期待されている.

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