日本内科学会雑誌
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今月の症例
高Ca血症を認めないにもかかわらず,急速に進行する腎機能障害を呈したサルコイドーシスの1例
大西 啓右西島 陽子下野 愛子西岡 里香藤田 拓朗尾崎 太郎守時 政宏祖父江 理串田 吉生南野 哲男
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2018 年 107 巻 8 号 p. 1551-1557

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抄録

74歳,女性.発熱,全身倦怠感,腎機能障害のため,紹介された.腎生検にて肉芽腫性間質性腎炎と診断.眼病変や血液検査,画像検査の結果からサルコイドーシスと診断し,サルコイドーシスによる腎機能障害と考えられた.ステロイドを開始し,腎機能は改善傾向である.サルコイドーシスにおいて,正常Ca値でも肉芽腫性間質性腎炎による腎機能障害を呈する例もあり,可能な限り腎生検を施行し,診断を確定する必要がある.

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© 2018 一般社団法人 日本内科学会
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