日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
リツキシマブが奏効したステロイド薬抵抗性Evans症候群の1例
新井 康祐高安 宏和迎 純一秋山 めぐみ山本 晃
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 108 巻 2 号 p. 277-282

詳細
抄録

75歳,女性.貧血と血小板減少を契機にEvans症候群と診断した.PSL(prednisolone)0.5 mg/kgで8週間治療を行ったが,治療効果は得られなかった.リツキシマブ導入後,速やかに貧血と血小板減少が改善し,最終投与から13カ月後も効果を維持している.ステロイド抵抗性を呈するEvans症候群に対し,リツキシマブの奏効率は80%以上と摘脾術に優る効果があるとの報告もあり,今後,有用な治療選択肢になる.

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top