日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
医学と医療の最前線
MIRAGE症候群:新規内分泌機能不全症候群の同定
鳴海 覚志長谷川 奉延
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 108 巻 5 号 p. 1015-1020

詳細
抄録

単一遺伝子疾患の責任遺伝子同定は,当該疾患の遺伝子診断の実用化のみならず,周辺疾患に対しても広汎な波及効果を及ぼす.このため,これまで多くの遺伝医学研究がなされてきた.2000年代までの責任遺伝子探索研究においては,連鎖解析等多型マーカーを用いた解析が主であった.しかし,2009年に約20,000種の全遺伝子を一斉解析するエクソーム解析が発表されると,短期間に責任遺伝子探索研究の必須のツールとなり,実際に多くの遺伝性疾患の責任遺伝子が同定された.MIRAGE症候群(SAMD9異常症)もエクソーム解析研究によって責任遺伝子が同定され,疾患概念が確立した疾患の1例である.本稿では,MIRAGE症候群が発見された経緯を例にとり,従来の研究手法と新しい研究手法の差異について述べる.また,MIRAGE症候群の疾患としての特徴を概説し,特に細胞遺伝学的に重要なリバージョン変異について言及する.

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top