2020 年 109 巻 4 号 p. 760-766
人口高齢化・慢性疾患の増加・薬剤使用等により,近年,低Mg血症や亜鉛欠乏症の患者が増えている.しかし,血清Mgや血清亜鉛は日常検査項目でなく,欠乏症状も非特異的である.このため,臨床経過からこれらの欠乏を疑うことが最も重要である.低Ca血症,低K血症,利尿薬,プロトンポンプ阻害薬の長期使用,抗がん薬の一部,慢性下痢,アルコール依存症ならびに心室性不整脈では,低Mg血症を疑う.味覚障害,高齢者,低栄養,褥瘡ならびに血清ALP(alkaline phosphatase)低値では,亜鉛欠乏症を疑う.