日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
潰瘍性大腸炎に重症の巨細胞性心筋炎を合併した1例
中村 文明中島 義仁竹内 豊生冨田 崇仁成瀬 賢伸大野 修岡村 正造前多 松喜
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 95 巻 6 号 p. 1112-1114

詳細
抄録

症例は46歳男性. 10年前から再燃緩解型潰瘍性大腸炎で治療中であった. 胸部絞扼感にて近医を受診し, 心エコーにて左室壁の浮腫と壁運動の低下を認めた. 心筋炎の診断で, ステロイドパルス療法施行されたが, 心室頻拍となり当院へと紹介された. 経皮的心肺補助法 (PCPS), 大動脈内バルーンパンピング (IABP) 施行時の心筋生検にて, 巨細胞性心筋炎と診断された. シクロスポリンの投与を試みたが, 心筋の収縮力は改善せず死亡された.

著者関連情報
© 2006 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top