日本内科学会雑誌
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今月の症例
高Ca血症を契機として発見された成人甲状腺ホルモン不応症(Refetoff症候群)の1例
稲田 昌二郎岩崎 泰正次田 誠橋本 浩三
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2007 年 96 巻 8 号 p. 1706-1708

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抄録

甲状腺ホルモン不応症(RTH)は,甲状腺ホルモンの標的組織に対する応答性の低下した病態である.甲状腺ホルモン濃度が上昇しているにもかかわらずTSH分泌が抑制されないTSH不適切分泌症候群(SITSH)を呈する.症例は57歳女性.検診にて血清Ca高値を指摘され受診.甲状腺機能検査にてSITSHを認め,精査の結果RTHと診断した.甲状腺ホルモン受容体(TRβ)の遺伝子解析を行ったが,hot spotとされるexon 8・9・10に塩基配列の異常は見出されなかった.

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© 2007 一般社団法人 日本内科学会
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