日本内科学会雑誌
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今月の症例
典型的c-kit codon 816の変異が認められないためイマチニブ投与を試み有効であった全身性肥満細胞増多症の1例
平山 泰生小沼 祐一幸田 久平安藤 政克小幡 雅彦上野 芳經笹川 裕和田 優子白尾 さや香
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キーワード: mastocytosis, imatinib
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2008 年 97 巻 10 号 p. 2542-2545

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抄録

症例は71歳,男性.既往に色素性じんま疹.2006年10月食欲不振にて前医受診.汎血球減少,肝脾腫,腹部リンパ節腫大も認め当科紹介となった.肝臓,骨髄,消化管の生検にて多数の肥満細胞を認め全身性肥満細胞増多症の診断となった.c-kit codon 816の変異が証明されなかったためImatinib 300mg/dayを開始した.その2カ月後に肝脾の縮小,血球増加を認め,1年以上に渡り経過良好である.

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© 2008 一般社団法人 日本内科学会
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