日本内科学会雑誌
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今月の症例
家族性地中海熱による全身性AAアミロイドーシスを認めコルヒチンが奏功した1例
福井 伸行向山 政志齋藤 陽子森 潔笠原 正登横井 秀基小川 喜久桑原 孝成菅原 照中尾 一和
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2008 年 97 巻 12 号 p. 3046-3048

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抄録

症例は49歳,女性.幼少時より反復する発熱発作を繰り返していた.徐々に進行する腎機能低下および心不全を認めたため腎生検,心筋生検を行ったところ,全身性AAアミロイドーシスと診断.両親がいとこ婚であることより,家族性地中海熱を疑い遺伝子診断施行,原因遺伝子であるMEFVのexon 10にM694Iの遺伝子変異を認めた.特効薬であるコルヒチンが奏功し発熱発作は消失,維持血液透析に入ったものの,その後の経過は良好である.

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© 2008 一般社団法人 日本内科学会
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