2008 年 97 巻 12 号 p. 3052-3055
症例は56歳,女性で,2004年に胸腺腫を指摘され全摘手術を受けた.2006年から上気道感染を繰り返し,免疫グロブリンの著明な低下を指摘された.IgG 178mg/dlでIgAとIgMは測定限度以下であり,Good症候群と診断した.末梢血リンパ球サブセットではB細胞の著明な低下を認めた.ヘルパーT細胞と細胞障害型T細胞のサブセットの解析ではTh1 23.7%,Th2 0.2%,Tc1 28%,Tc2 0.1%とB細胞の分化に関与するとされるTh2細胞とTc2細胞の低下を認めた.