日本内科学会雑誌
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IV.最近の話題
2.重症虚血肢に対する血管再生療法
中川 裕介足立 淳郎的場 聖明池田 宏二松原 弘明
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2008 年 97 巻 2 号 p. 364-369

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抄録

人口の高齢化や食生活の欧米化に伴って,我が国でも閉塞性末梢疾患の患者は年々増加傾向にある.これらの患者に対する治療としては危険因子の除去,運動療法,抗血小板薬や血管拡張薬などによる薬物療法,さらには経皮的血管形成術や外科的バイパス治療が行われているが,既存の治療に抵抗性を示す重症虚血肢の症例も少なくなく本邦では毎年5千人近い患者が下肢切断を余儀なくされている.骨髄には血管内皮細胞,心筋細胞,平滑筋細胞などの心血管系構成細胞の幹細胞が含まれる.この幹細胞分画を含む骨髄単核球を用いた血管再生療法が循環器医療に応用されつつある.本邦では世界に先駆けて,閉塞性動脈硬化症やBuerger病など重症虚血下肢に対する骨髄単核球細胞移植を用いた血管再生の有効性が発表され,2003年6月25日にこの治療は再生医療では初めて高度先進医療に認可された.現在では24大学病院,国立病院等で200人以上に実施されるとともに,14施設が高度先進医療に認可承認された.

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© 2008 一般社団法人 日本内科学会
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