日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
凝固異常・消化器症状を呈したsystemic mastocytosis
小川 一英阿久津 和子七島 晶子池田 和彦野地 秀義眞下 由美子高橋 裕志石橋 敏幸竹石 恭知橋本 優子
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 98 巻 1 号 p. 141-143

詳細
抄録

症例は42歳,男性.腹痛,大量の下痢の後,ショック状態となり入院.入院時PT10%,APTT180秒以上で著明な出血症状を認めた.臨床症状,凝固異常は翌日には自然に回復傾向を示したが,その後1年に渡り腹痛,下痢,凝固異常を発作的に繰り返した.診断に苦慮したが,血漿トリプターゼが198μg/lと異常高値,骨髄検査にてc-kit陽性,CD2陽性の肥満細胞の集簇を認め,全身性肥満細胞症systemic mastocytosisと診断した.凝固異常,消化器症状は,肥満細胞からのヘパリンやセロトニンなどのメディエーターによる可能性が考えられた.

著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top