関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の診断,関節炎評価,関節破壊評価,治療戦略,治療法,はすべてにわたって著しい進歩を遂げ,数年前の知識では通用しなくなるほどに急激に変貌している.それは,メトトレキサートや炎症性サイトカインを標的とする生物学的製剤などの,治療法の進歩に負うところが大きい.2010年,懸案であった関節リウマチの1987年RA分類基準が改訂され,各国での検証作業が始まった.これは,関節破壊を防ぐためにより早期から診断を行い,MTXを中心とする薬物療法を速やかに始めようという考えに基づくものである.本稿では,これら激変するRA診療のトピックスを中心に概説する.