2010 年 99 巻 12 号 p. 3035-3041
医療の質に対する関心は,日本を含め世界中で高まっている.医療の質を向上させるためには,診療ガイドラインを作成させるだけでは不十分で,診療ガイドラインの重要項目やエビデンスに対応した診療の質指標(quality indicator)をいくつかの側面から設定しそれらを基にevidence-based gapを測定・評価することが有用である.わが国でも,医療の質を向上させるための手段としてquality indicatorの導入を視野に入れている医療機関が多く,国家的プロジェクト立ち上げの機は熟していると思われる.