慶應義塾大学内科学教室
2010 年 99 巻 7 号 p. 1611-1616
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好中球エラスターゼ阻害薬のシベレスタットは,急性肺損傷の治療薬として本邦で開発された.国内第III相試験では,酸素化の改善,人工呼吸器離脱率の改善などの有効性が証明されたが,より重症の患者を組み入れた海外の臨床試験では有用性が示されなかった.しかし国内の市販後臨床試験で人工呼吸器装着期間の短縮に加え,生存率の改善も認めたことから,少なくとも発症早期で障害臓器数が少ない症例に対しては有効と考えられる.
日本内科学会会誌
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