日本内科学会雑誌
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今月の症例
肝細胞癌による非β細胞性腫瘍性低血糖症で認知症が顕性化したAlzheimer病の1例
原 恭子山本 昌弘杉本 利嗣
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2010 年 99 巻 7 号 p. 1648-1649

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抄録

82歳,女性.認知症精査の入院を契機に肝機能異常,低K血症および無症候性低血糖が明らかとなった.肝細胞癌及びIGF-2/IGF-1比高値より非β細胞性腫瘍性低血糖症(non-islet cell tumor hypoglycemia,NICTH)と診断した.高齢者の低血糖症状は非特異的なことがあり,認知症と誤認されることがある.本症例は認知症の診療において教育的示唆に富む症例と考えられた.

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© 2010 一般社団法人 日本内科学会
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