日本内科学会雑誌
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惡性腫瘍の化学療法にかんする研究
第1報 32P標識化合物 (RC4-32P) の臓器内分布並びにそれに及ぼすHyaluronidase及び二, 三ホルモン剤の影響
指田 和明
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1959 年 48 巻 4 号 p. 501-508

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抄録

惡性腫瘍に対する化学療法にcortisoneその他の藥剤が與える影響を追求する目的で次の実験を行なつた. 32P燐酸塩又はRC4-32Pを吉田肉腫移植ラットに投與し, 更にhyaluronidase, cortisone, testosterone, growth hormone等を併用し, それぞれの場合に於ける臓器の32P活性の分布を檢討し, 32P燐酸塩單独投與とRC4-32P單独投與の場合の分布の型は異なり, 腫瘍の32P活性の強さはRC4-32P投與の場合は32P燐酸塩投與の場合に比して少ないこと, 又cortisone, growth hormoneは一般に臓器の32P活性を増加させる傾向がうかがわれること, 等の結果を得た.

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