日本内科学会雑誌
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アセチル化能からみた結核のPAS療法第1編
化学療法中の肺結核患者のアセチル化能
高原 弘明
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1960 年 49 巻 6 号 p. 653-661

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抄録

各種化学療法中の肺結核患者のアセチル化能を測定し,現症,経過,治療等との相関を檢討した.アセチル化能は現症とは著明な相関を示さない.経過との関係は,アセチル化能の著明な低値を示すものは経過比較的良好な群に属し,経過の不変および増惡の群には著明な低下を示すものはほとんどない.これはアセチル化を受ける化学療法剤の抗菌性保持の良非に関係していると考える. PAS使用中のものは非使用中のものに比し著明な低値を示し,中でもPAS長期連続投與者ではほとんど全例が低値である. PASによるアセチル化能の低下は可逆的であるが, PAS使用中でもチオクト酸を併用すると改善傾向を見ることができる.

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